製品紹介(3) トリプルディスプレイ

2023年7月にリリースした当社のパソコン「LGP4」は、翻訳用途に最適化させたパソコンです。本稿では、LGP4が一般的なパソコンと何が異なり、どういう意味で翻訳用途に最適化させてあるのかを紹介します。

LGP4の筐体は、厚めの文庫本ほどの容積しかなく、これが本当にパソコンなのかと思うほど小さいのですが、なんと3台のディスプレイを接続することができます。しかもすべてが4Kデジタル出力対応ポートなので、高解像度で滲みのないくっきりとした映像を堪能することができます。LGP4は、トリプルディスプレイが可能なパソコンとしては、もしかしたら世界最小かもしれません。

複数のディスプレイを接続できることは、翻訳者にとって大きなメリットが2つあります。1つは言うまでもなく、広いデスクトップ領域を確保できるということです。翻訳ファイルをメインディスプレイに表示し、サブディスプレイにウェブブラウザや辞書ソフト、翻訳支援ツールを開けば、翻訳ファイルに他のアプリケーションを重ねることなく配置できるため、翻訳作業に集中できますし、画面をスクロールせずに広い文脈を見渡せるため、流れの良い文章を作りやすくなります。マルチディスプレイはあまりにも有用なので、一度手に入れると絶対に手放せません。ベテランの翻訳者は大半がマルチディスプレイ環境で仕事をしており、私自身も例外ではありません。

2つ目のメリットは、リスクヘッジです。大型ディスプレイ1台でも十分なデスクトップ領域を確保することは可能ですが、中・小型ディスプレイ3台のほうが翻訳環境としては優れています。大型ディスプレイ1台だと、そのディスプレイが故障した場合に作業が止まってしまうからです。翻訳者が納期を落としてしまうことは、大事な取引先を失うこととほぼ同義です。3台あれば、もし1台が壊れても、多少不便になるだけで、作業を継続することができます。

LGP4の背面

LGP4のディスプレイポートは、上図に示すとおり、HDMIが2口とUSB Type-Cが1口という構成ですが、パソコンの映像出力ポートには、他にもDisplayPort (DP)やDVI、アナログRGBなど、さまざまな形状・規格があります。最近のディスプレイですと、HDMIまたはDPを備えているのが一般的で、ほとんどの製品が複数の異なるポートを備えています。パソコン側とディスプレイ側とでポートの形状が違っても、変換コネクタや変換ケーブルで接続できますので、メインディスプレイだけを新調し、古いディスプレイをサブとして利用するのも悪くないアイデアです。

ディスプレイを新調するときには、ケーブルが付属するかどうかを必ず確認しましょう。例えば、HDMIとDP、アナログRGBの3ポートを備えているディスプレイであっても、ケーブルが1本しか付属しないことは少なくありません。ちなみに、LGP4にはHDMIケーブルが1本付属します。

マルチディスプレイ環境で翻訳したいという理由でノートパソコンからデスクトップパソコンに買い替える人も少なくないでしょう。パソコンとディスプレイを用意し、ケーブルでつないでスイッチON。これで憧れのマルチディスプレイだ… と思ったのも束の間、ディスプレイが真っ暗なまま、という事態に遭遇することが、実は少なくありません。

これは決して故障ではなく、パソコン側とディスプレイ側でチャネルが合っていないことを意味しています。例えば、パソコンとディスプレイがHDMIケーブルでつながっていても、ディスプレイ側の映像入力チャネルがHDMIになっていなければ映らないので、必要に応じてご自身でHDMIに切り替えてください。切り替え方はディスプレイの説明書で確認するのが最善ですが、通常はディスプレイの右下あたりにある「INPUT」または「SOURCE」と書かれたボタンを押します(下図参照)。

ご自身のディスプレイとLGP4が正しく接続できるかどうかを試したい方のために、返送料(1000円程度)のみで試用できる貸出専用機を1台用意しております。試用をご希望の方は、こちらからお気軽にお申し込みください。LGP4と組み合わせるのにどんなディスプレイを買ったら良いかわからない、あるいは自分が所有しているディスプレイとLGP4を接続するのにどんなケーブルが必要なのかわからないという方は、遠慮なくお尋ねください。

お気に召さなければ、無言でご返送いただければ結構です。翌日から大量のスパムメールが届くようなことはございませんのでご安心ください。

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