翻訳に思いやりをのせて

マーケティング翻訳

マーケティング翻訳

表現がある程度パターン化されているマニュアルや特許明細書とは異なり、プレスリリースやパンフレットといったマーケティング文書には、常套句や定形表現がありません。また、消費者に訴求し、購買意欲を喚起することを目的とするマーケティング文書は、意味を正しく伝えるだけでは不十分であるという特徴があります。

若年層向け製品のパンフレットであれば柔らかい文体や表現を使い、富裕層向けのサービスの案内であれば、読者の自尊心を刺激するような文体・表現を敢えて採用するなど、マーケティング翻訳においては、想定される読者層に応じて語彙や文体を使い分ける必要があるわけですが、専門特化が進む英日翻訳市場において、その柔軟性と表現力を備えた翻訳者は、残念ながら希少です。文学・語学系出身者の多い文芸・出版翻訳者は、文章構成力と表現力に長けていますが、情報技術や金融システムに対する造詣が浅く、「thin client」を「軽薄な顧客」と訳してしまったりします。それに対し、技術系の翻訳者は、特定領域の専門知識は豊富であるものの、専門領域外の内容に対する関心と、読み手を意識した文体を選ぶ柔軟性が低く、「いかにしてその問題を解決できるかどうか」といった奇天烈な表現を作ってしまったりします。

ここに、マーケティング翻訳の難しさがあります。

当社の中村は、大手ITベンダーや高級腕時計メーカー、大手自動車・産業機械メーカーのパンフレットや導入事例、ケーススタディ、プレスリリースなどの翻訳を15年以上にわたって手がけてきました。翻訳会社からトライアル答案の作成者として指名されることも多く、幾度となく選考レースを勝ち抜いて取引先に仕事をもたらしてきました。

マーケティング関連の翻訳は、英語から日本語への翻訳のみお引き受けしておりますが、中村は、日本翻訳連盟が主催するJTFほんやく検定において、情報処理分野の英日・日英両方で1級を保有するわずか2人の翻訳者のうちの1人です。当該分野について、英日両言語の表現・文体に精通しているため、表現の幅が広く、豊富な選択肢の中から適切な表現・文体を引き出せるのが強みです。

昨今、機械翻訳が大きく進歩し、一部の仕事を機械翻訳が担うようになってきていますが、マーケティング翻訳は、上記のような性質から、機械翻訳との相性が悪く、その品質は依然として、翻訳者の力量に大きく依存しています。

各企業の広報担当者が練り上げた文章を台無しにすることないのよう、音律や読点の使い方にまで配慮した絶妙なバランス感覚で日本語に移行します。