翻訳者にとってディスプレイは、パソコン本体よりも重要なツールです。何しろ至近距離から1日に8時間も見つめているので、正しい選択をしても眼精疲労と肩こりは進むわけですが、選択を誤ると翻訳者としての寿命を確実に縮めます。

ノートパソコンの場合ですと、パソコンとディスプレイは一体になっていますので、パソコンの交換時に必然的にディスプレイも交換することになりますが、パソコンのプラットフォームと比べるとはるかに進化が遅く、枯れた技術が採用されているディスプレイは、一般にパソコン本体よりも長く使用できます。液晶ディスプレイのバックライトは、だいたいどのメーカーでも50,000時間くらいですので、毎日9時間点けている人でも、理論上は15年くらい使えるわけです。実際、私が自宅のリビングで使っている17インチのディスプレイは、2002年に購入したにもかかわらず、未だに現役です。

したがって、デスクトップパソコンとディスプレイを別々に購入するという選択肢は、初期投資こそ少し高いものの、その後2回くらいはパソコンだけを買い換えれば良いので、長い目で見れば経済的ですし、エコフレンドリーでもあります。

前回のブログで、インターフェイスはHDMIで決まりと申し上げましたが、ディスプレイを購入するにあたっては、それ以外にも注意すべき点があります。それは液晶パネルの表面加工です。

現在市販されているディスプレイの大半は、グレア(光沢)パネルと呼ばれる表面がツルツルのパネルを採用しています。家庭でDVDやYouTubeを見るのに、光沢パネルは発色が鮮明で、輪郭がくっきりと描かれるからなのでしょう。特にメーカー製パソコンに付属のディスプレイは、ほぼすべてが光沢パネルのようです。

医学的な臨床データには一切目もくれておらず、完全に個人的な経験に基づくアドバイスですが、翻訳者が光沢パネルのディスプレイを使うことはお勧めできません。ノングレア(非光沢)パネルと比較すると一目瞭然なのですが、目の疲労度が全然違います。原因はおそらく、過剰な発色の良さと映り込みでしょう。「映り込み」というのは、日光や電灯光がディスプレイに反射する現象のことです。室内作業であっても、部屋の明るさを確保するために日光か電灯光のどちらかは必要ですので、映り込みは避けられません。

ノングレアパネルのディスプレイであっても映り込みがゼロになるわけではありませんが、グレアパネルと比べると、はっきりした違いがあります。私自身は、ノングレアパネルの上にさらに液晶パネルフィルターをかぶせています。

現在のマーケットではグレアパネルが主流で、ノングレアパネルの製品は選択肢が限られていますが、こんな画面環境で翻訳したい人がいると思えません。翻訳者として長く仕事を続けたい方は、ノングレアパネルのディスプレイを選ぶことを強くお勧めします。

当社で現在取り扱っているディスプレイは、もちろんノングレアパネルを採用した製品です。