「comprising A and B」、および「including C and D」という表現は、構成要素として「E、F、G、H …」も含んでいる可能性があることを示唆しています。これに対し、「consist of A, B, C, and D」という表現は、「A、B、C、D」以外の要素を含んでいないことを示唆しています。「having」と「containing」は極めて一般的な表現で、他の構成要素を含んでいる、あるいは含んでいない、どちらの解釈も可能です。

特許の分野では、特許弁護士がこれらの語の区別を重要視していますが、その重要性は特許に限ったことではありません。上記の定義づけは、技術翻訳の様々な分野で妥当でしょう。

「市役所は、AとBで構成されています。」という一文であれば、

The City Hall is consisting of A and B.

ではなく、

The City Hall consists of A and B.

です。「consist」が進行形で使われることはありません。

「多孔質金属が積層されたサンドイッチ構造」という一節を英訳する場合には、

a sandwiched structure including porous metal laminated thereto

よりも

a sandwiched structure that incorporates a porous metal laminated thereto

の方が好ましい表現です。構造とは、様々なパーツの組み合わせであり、複合的なものです。もともと複合的なものに対しては、「include」よりも「incorporate」を用いて、対象となるパーツ(パーツ自体も複合的という場合もあります)を構造全体に関連づける方が適切です。